顔なしエイミーと四枚の窓

  • 田内 志文
  • 2011-03-01 (火)
  • 小説

2、

 そうしていると、
 顔はますます重くなったように、
 勝手にどんどん下を向くのでした。

 醜い自分が言うことなど、
 誰にも聞かれたくない。

 何を考えているのかなど、
 誰にも知られたくない。

 いつの間にかエイミーは、
 それがいちばん
 楽だと思うようになりました。

 どうせ顔を上げれば、
 カバだの、
 ブタだの、
 銅像だの、
 野生児だの、
 ろくなものに似ているとは言われません。

 誰とも話さなくても、
 自分が惨めでも、
 馬鹿にさえされなければ、
 それでいいのです。

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