e-literature
フランスの食べ物(5)
- 明川 哲也
- 2012-04-28 (土)
- エッセイ
Un chou de Bruxelles 芽キャベツ
二人の感情が、もうどうにも手に負えないぐらいの、あの青とも赤ともつかない炎に包まれている時。その季節を離れてしまった者たちからは、二人がひどくおかしなことをやっているように見える場合がある。
フランスの食べ物(4)
- 明川 哲也
- 2012-04-27 (金)
- エッセイ
フランスの食べ物(3)
- 明川 哲也
- 2012-04-26 (木)
- エッセイ
Un artchaut アーティーチョーク
アーティーチョークは、一抱えもある花の支えだ。花びらが散ったあと、肥大化したその萼の中身をいただく。白くて、ねっとりしていて、それでいて身離れがよく、うっすらとではあるが、海の底の舌平目の味さえもする。ひとつのアーティーチョークで、いったい幾つの萼と夢が膨らむのだろう。
フランスの食べ物(2)
- 明川 哲也
- 2012-04-25 (水)
- エッセイ
Un potiron かぼちゃ
互いを意識するようになった二人は、いつまでも街のなかを歩いていられるものではない。映画などもっての他。あれは一人で観るもの、一人で完結させるものだ。それを二人で観に行くとなれば、両者の間からはなにかが急速に消えつつある。用心されることだ。
フランスの食べ物(1)
- 明川 哲也
- 2012-04-24 (火)
- エッセイ
Une pomme de terre じゃがいも
初めて会った二人が、気持ちが通じ合う可能性を感じた時、「アンシャンテ」と言いながら、互いにそっと一つずつ、掌にのせあうもの。出会いが予感される日、女は胸の谷間にこれを挟み、男はジーンズの前ポケットに、さも巨大な情熱が横向きに寝ているかのようにねじ込む。